簡素化駅舎
築百年の駅舎がバス停同然に...、というJR四国が進めている駅舎簡素化の記事(有料なので一部しか読めない)。
駅というのは鉄道の施設であるとともに、町のランドマークでもあるからこういう問題が起こる。経営の苦しいJR四国としては、老朽化した木造駅舎を改修して維持するよりもメンテナンスの簡単な簡易型に建て替えてしまいたいというのも理解できる。改修するとしても防火対策とか耐震補強とかバリアフリー化とか、この時代ならではの付随費用がかかって大変だろうし、駅員がいて切符を売っていた時代ならともかく、そもそも利用者が減ってバス停ていどしか利用されていないとすれば、バス停同然に改装しても非難されるいわれはなかろう。
一方で、駅舎に愛着のある地域住民としては、脱力するようなアルミの箱が駅舎といわれても納得いかない、と思うのも無理からぬところだ。といっても現状維持するだけでお金のかかる話なので、費用負担をどうするかという話になるのだが、これはもう民営化された赤字会社の手に余るので、町の象徴として存続させるのであれば自治体に移管して維持管理してもらうしかないと思う。JR北海道もそうだけど、ほとんどすべてが赤字路線で、それも民営化で分社化継承時点からずっと赤字だったものを、いくら経営安定化基金だの優遇施策があったとはいえ、これから将来にわたって維持し続けるのは無理な話だ。できるところから地元で支えていくしかない。
昔ながらの古い駅舎、ぼくも好きだし愛好家も多い。が、もう今の時代、駅としての役割は終わって歴史遺産としての意味しかなくなってるのだな。
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