富良野・新得間バス転換へ
今のところJRからは公式発表はないものの、ローカルニュースによればJR根室本線の富良野~新得間について、JR北海道が来年4月からのバス転換を提案し、沿線自治体は受け入れる方針で、今月末には正式合意する見通しだそうだ。
ここの話は前にも書いたよなとさがしたら、2021.7.17に「根室本線富良野~新得間」というエントリを書いてあった。ちょうど沿線自治体とバス転換も視野に入れた協議にはいるというニュースを受けてのことだ。それから1年半ちょっとか。順調に協議が進んでこういうことになったというわけだ。追いかけ記事には沿線住民の仕方ないという声などが載っているが、この区間に関してはちょっとそれでいいのかという気がしてしまう。
廃止になる富良野~新得間のうち振興局界の峠越え区間である落合~新得間はもともと乗客流動のないところで、石勝線開業(1981年)前のこの区間がメインルートだった時代ですら落合~新得間の普通列車は4本しかなく、多くの列車は空知側は落合、十勝側は新得止まりだった。つまりこの区間は以前からローカル需要というよりは、道央圏と帯広・釧路を結ぶ都市間輸送がメインだったのだ(貨物列車も含む)。なので石勝線開業によって札幌~帯広ルートがそちらへ移ったら、需要が大きく低下してしまったのだが、それは今に始まったことではない。そう考えれば、よくいままで存続していたなと思うくらいだ。
札幌直通ルートからはずれてしまうと、都市間といってもビジネスではせいぜい旭川~富良野~帯広のローカル流動となってしまい、以前は直通快速列車が設定されてはいたものの、利用は限定的ではあったろう。しかし、観光需要を考えれば、旭川・富良野・帯広はそれぞれ人気スポットだし、途中の上落合信号場は石勝線経由千歳方面への短絡ルート分岐点でもあり、もっと早くからテコ入れできる可能性があったのではないかと思う。さすがに40年前は富良野も美瑛も今ほどの人気観光地ではなかったけれど、10年20年前くらいなら十分考えられたろうに、北海道もJRも何もせずに放置して今に至ってしまっている。あまりに策がない。もったいない。
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