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2023年4月20日 (木)

石狩ロープウェー計画

 何度も浮かんでは消えた石狩市と札幌を結ぶ軌道系交通機関計画がまた浮上してきた。こんどはロープウェーだそうだ。人口5万8千人の石狩市の大半が住む花川地区は札幌のベッドタウンで通勤通学人口が多いにもかかわらず、交通機関はバスしかない。雪の多いところでもあり、冬場の定時運行など問題も多い。そのため、以前から鉄道敷設案がたびたびでているが、500億円という高額の建設費がネックで実現していない。

 単純に考えれば、札幌市営地下鉄の麻生か栄町から北へ路線を延伸するのがベストだろうが、札幌市に慢性赤字の地下鉄を延伸する気はまったくなく、さりとて民営あるいは3セクで延伸部分を作ろうにも、そもそも地下鉄の仕様が珍妙なゴムタイヤ方式という相互乗入れに適さない構造なので、無理がある。話は逸れるが、地下鉄がもし普通の鉄道方式で作ってあれば、麻生から新琴似あるいは栄町から百合が原に接続線を作って学園都市線と相互乗り入れするとかできたのに。拡張性がゼロなのはほんとうに残念だ。

 さて今回は、国土交通省の「先導的官民連携支援事業」に採択されて補助金1394万円を得たことで、今年度から調査に着手する。国交省は、「全国初の小規模な地方公共団体での都市型ロープウェイ事業」と位置づけ、「再生可能エネルギーの地産地消と連携した付帯事業を検討する点」などが「先導的」であり、また「他の地方公共団体への汎用性」についても評価しているそうだ。タビリスの記事で紹介されている次世代ロープウェーシステム「Zippar」が採用されれば、10キロ100億円程度で建設できるそうで、これまで高額で頓挫した鉄道計画に比べてはるかに低コストに抑えられるという。

 ん~しかし、実現性となるとどうだろうな。何より、人口が増加し経済が右上がりの時代でもできなかった事業が、今の低成長かつ人口減少の時代に成り立つのかという気がする。また、都市型の地域交通としてのロープウェーで、しかも全長が10キロを超す長大区間というのは国内では前例がないのも気になる。例として挙げられている横浜エアキャビンは規模の点で比較にならないだろう。

 敷設区間をどうするかについてはまったく資料に触れられていないが、道路上の空間に敷設可能といっても制約があるだろう。図の右側案の藤女子大あたりから広い屯田三番通を経てそのまま東豊線栄町につなぐのが無難かなあ。イオンのビルを駅ビルにすればよさそうだ。接着点は南北線麻生の方が利便性が高いだろうが、麻生界隈はスペースがなさそうだ。JR新琴似駅につなぐのは実現性があるが、麻生駅までちょっと距離があるし、JRに乗り換えるなら、栄町につなぐ経路の途中で百合が原駅と接続を取ればいい。距離的には似たようなものだろう。

 北海道の市の中で昭和初期の馬鉄を除けば鉄道が通ったことのない市は石狩だけだ。紋別、歌志内、三笠、留萌はみんなかつては国鉄が通じていた。まだまだ夢のような話ではあるが、先行きを注視したい。

 

 

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