四ヶ月経過
学び直し進捗状況4回目(→前回)。セルサイクルにはいったところ。一段としんどくなってきて進捗というより生存報告といったほうがいいかも。ページ数だけは1026ページと1000ページを越えたものの、進捗して越えたというよりは、青息吐息で生きながらえてここまできたという状況だ。まあ簡単にはいかないとは覚悟していたけれど、頑張って読めていたのはミトコンドリアとクロロプラストの章までで、それに続くシグナル伝達、細胞骨格とくると、ひいき目に言っても斜め読みして図を眺めているだけという感じだ。
理解できないというよりは、話が細かく多様で覚えきれないのだ。たとえば細胞内シグナル伝達機構は、膜結合受容体にリガンドが結合して、その刺激によって構造変化やリン酸化が起き、それが他のメッセンジャータンパク質を解離したり結合したり、修飾したり、はたまた伝達分子を放出したりのイベントが連なって情報が伝わってゆくのだが、さまざまな経路があって、いろいろな略号が飛び交い、混乱する。この略号が曲者で、MAPキナーゼというから、ああ、mitogen-activated proteinでMAPK、MAPKK、MAPKKKってやつねと思いきや、そうではなくmicrotubule-associated proteinで全然別物だったり。
ぼくは有機化学屋なので、分子構造が目に見えていないと理解した気にならない。タンパク質のフォールディングや三次元構造まではともかく、タンパク質同士が相互作用で結合したり解離したり構造変化したりという模式図が出てくると、実際にどのアミノ酸残基がどう作用しているのかが気になる。実際には分子レベルで解明されてはいるのだろうが、教科書レベルではそこまで詳細には書かれておらず、はいこれはこうで、お次はこうで、とどんどん先へ進んでいくのに、心理的割り切りが追いつかない。
そこへいくと、ミトコンドリアのエネルギー産生などはわかりやすくおもしろかった。ATP合成酵素は、プロトン流入によってローターが回転してそのエネルギーでATPを合成するという驚くべきメカニカルな仕組みだ。これを応用して電位差をATPに変えて貯蔵できれば、高効率蓄電池になるのでは。ATP駆動自動車が実用化できるかも。あ、馬車にすればいいのか(笑)。チーターも渡り鳥もATPのエネルギーで動いているのだから大したものだな。
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