三等三角点「峯延原野」
美唄市域の三角点めぐり、「一区」、「畦道」と峰延駅近くをうろついた後はどこへ行こうと考える。いくつか選択肢があるが、少し歴史のあるところも見ようと「峯延原野」へ足を延ばす。探訪日は同じく2023年8月29日。
「畦道」から少し戻って、手前の十字路を北西方向に折れる(G地点)。正面に連なる防風林の間を抜けてどんどん進むと、ちょっと大きな道路の交差点に出る(H地点)。峰延駅から直接来るときは、ここを目指して来ればよい。「峯延原野」へは右折しても行けるが、直進した方が少し近い。交差点を直進して道なりに途中で右斜めに曲がり、その先の二十五線との交差点を右折する(I地点)。そこからはすぐで、右手の田んぼの農道の角が三角点位置だ。ここまで「畦道」からは30分ちょっと。峰延駅からだと1時間くらいの距離だ。ぼくはこの後光珠内駅へ抜けたが、そちらから歩いても約1時間と同じくらいの位置になる。
さて、地図上は三角点のある農道の角だが、それらしいものは見あたらない。ここは基準点成果等閲覧サービスにも写真が載っていないので、地図以外に周囲の状況の情報がない。曲がり角の草むらと砂利が寄せてある道路の境目あたりをよくみると、周囲とそぐわない丸石が顔を出しているのに気づいた。いかにも三角点の保護石っぽい感じだ。これが怪しいなとその前の砂利を移植ごてで掘ってみると、はたせるかな平らな標石上面が顔を出した。草がかぶっているよりも見つけやすくてよかった。
点の記によればここは1914年の設置で、1997年に移転、柱石交換となっている。旧位置はHINATA GISの古地図(1916)によれば、現位置の100 mくらい南東の田んぼの中だ(新旧地図十字線位置)。当時はこのあたりは美唄原野と表記されている一面の原野で、何の目印もないところによく作ったものだ。その後、田地が造成されてその区画整理かなんかで移設されたのだろう。点名の「峯延原野(みねのぶげんや)」は、美唄原野だと広範囲すぎるので、近くの峯延の地名を採ったのだろうか。いずれにしても渺々と広がる荒涼地を思わせるよい名前だ。今は峰延と書くが、明治時代は峯延の字が普通で、鉄道の駅も開業時は峯延駅だし、集落の社も峯延神社だった。
〇三等三角点「峯延原野」
北緯 43°17′20″.0406
東経 141°48′24″.7913
標高 (m) 17.11
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