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2024年4月 2日 (火)

新幹線函館駅乗入れ計画

 昨日に続いて鉄ネタをもうひとつ。新幹線の函館駅乗り入れ計画について。現在は新函館北斗駅で在来線に乗り換えて函館駅へ到達しているのを、この区間を新幹線規格に改良して函館駅まで乗り換えなしで直通させようというものだ。昨年の市長選挙で公約に掲げて当選した現市長の肝いりで実現へ向けての調査が行われ、このほど調査報告書が公表された。その内容はタビリスに3本の記事にわたって詳しく解説されている。

 内容はいくつかの案を例示してそれぞれの分析を行っているが、基本的には新函館北斗~函館間の一線を標準軌との三線区間とし、在来線と共用する。この区間は17.9 kmあるが、ほぼ平坦であり、支障になるようなトンネルなどの構造物もないので、それほど問題はなさそうだ。問題は、どういう車両をどういパターンで走らせるかだ。これはいろいろな案が想定されているが、ぼくはタビリスの2本目の記事で鎌倉さんが提案している「こまち」方式がすぐれていると思う。というかこれしかないんじゃないか。

 これは、こまち編成(7両)を東京から盛岡まで主編成(10両)と併結して走り、盛岡で分割して7両で新函館北斗経由函館まで直通させる。函館に着いた編成は函館~札幌間を何往復かした後に、函館から盛岡にもどって主編成と併結して東京へ向かう、というもの。実際は車両はJR北海道もちになるので、札幌~函館間を往復するうちの一部を函館から盛岡経由東京へ出し入れするといういい方が妥当だろう。東京~札幌間直通列車は10両主編成で別運用とする。東京~函館、函館~札幌の旅客需要を考えれば、フル規格10両は過剰であり、ミニ規格7両で十分という考えだ。しかも新函館北斗での分割併合という面倒をしなくてもすむ。

 さらに函館~札幌をこまち規格で走らせるのであれば、将来的に札幌~旭川を三線化すればそのままミニ新幹線として旭川まで延長することも視野に入ってくるのでは。つい先日、JR北海道から札幌~旭川を1時間という高速化計画が突如でてきたが、それをやるならいっそのことと思わないでもない。ただ、こちらは距離も長いし、長大トンネルもあるし、そう簡単ではないだろうけれど。

 というように風呂敷はいかようにも広げられるが、さて実現性はとなると微妙だと思う。函館市だけでできる話ではなく、JRをはじめ、国や道の賛同が得られなければ進まない。JRとしては、「はやぶさ」用のH5系だけ増備すればすむところを「こまち」相当のH6系(?)を別途準備しなければならない。たかだか18キロの新函館北斗~函館間だけのためにだ。

 函館は25万都市であり、人口規模からすれば山形や秋田とそう変わらないから、ミニ新幹線を直通させる話はありえなくはないが、ただ東京との往来が多い県庁所在地とは一概に比較はできない。かといって札幌~函館の需要も、乗換えをなくして10分程度の時間短縮だけのために車両込みで300億円もの投資が見合うかどうか。それなら、いまの新函館北斗駅をもうちょっと使い勝手よく改良して在来線との対面乗換を可能にし、そのうえで各方面へリムジンバスを走らせれば十分ではないか。みんながみんな函館駅が目的地というわけではないのだし、そもそも函館空港に飛行機で着いたことを思えば同じことだ。

 このあとJRと函館市の話し合いがあるそうだけど、さてどうなるか。

 

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