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2024年5月 5日 (日)

三等三角点「畑中」

 札幌市内から東方、南方と歩いてきた三角点めぐり、今年は西方向へと足を延ばすことにした。函館本線上り方向は星置駅近傍の「高台」まで行ったことがあるので、今回はその先の銭函にある2つの三角点を探す。まずは「畑中」へ。探訪日は2024年4月26日。

 小樽行きの普通電車を銭函駅で降りる。この駅で乗降するのはひょっとすると初めての気がする。駅前はすぐに海岸で、海沿いの道道を西方向へと進む(A地点)。すぐにJRの踏切があり、その先は国道5号へ向かって上り坂が続いている。右手には海に向かって落ち込む台地の崖になっており、崖下の狭いところに線路が敷かれている。「畑中」はこの台地の上にあり、地形図では踏切の先で崖に取り付く細道が通じているように書かれている(B地点)。たしかにそば屋の駐車場の奥に階段が取り付けてあり、つづら折りの上り坂の先は笹薮を刈り払った歩道が続いている。しかしこの道が通れるのは実線部分までで、三差路から先の「畑中」方向の破線部分はすぐに深い笹薮になって歩行困難なことは下見時にわかっていた。

 なので、「畑中」へは反対側からアプローチすることになる。駅前からの道道を少し上ると右に鋭角に分岐する坂道があるのでそこを上る(C地点)。台地上に登って道なりに進み、大きな道営住宅の角を右折する(D地点)。まっすぐ海方向へ歩くと、細道となって正面に新しいアパート様住宅に突き当る(E地点)。ここまで銭函駅から1キロちょっと。地形図の破線歩道はその裏を通っているようだがおそらくそちらは藪で通行不可だろう。三角点位置はアパートの右をすり抜けて奥の四角い物置の横に出ると、その右手の土手を乗り越えた先の藪の中になる。土手からはすぐのはずだが、なにぶん藪が深くちょっと漕ぎ分けたくらいでは全然見つからない。残念ながら撤退となった。

 点の記によれば設置は1913年と古く、2006年の観測時にも笹薮の原野となっている。アクセス路の地形図の歩道は幅約1 mと書かれているが、それから20年近くの間に廃道となってしまったのだろう。幸い藪を切り拓いて新たにアパートが建ったので、その横からはいれるようにはなったものの、標石までは到達できなかった。点名の「畑中(はたなか)」の由来は不明。このあたりの地名は古くは歌棄(うたすつ)であり、道営住宅の角にうたすつ公園がある。

〇三等三角点「畑中」
 成果なし

 

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銭函駅(A地点)

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駅前から西方向(A地点)

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実線の歩道の取付き階段(B地点、2024.4.15)

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笹薮に消える破線の歩道(三角点手前、2024.4.15)

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道道からの鋭角右折点(C地点)

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道営住宅の先の右折点(D地点)

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右折した北東方向(D地点)

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突当りの新築アパート(E地点、矢印が奥の物置)

240505i
物置の横手

240505j
三角点方向の藪を見る

240505k
土手の先は一面の笹薮

240505z
位置図(国土地理院地図(電子国土web)に一部記入)

 

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