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2024年7月

2024年7月31日 (水)

四等三角点「西十三号」

 南幌町の三角点めぐり、「南八線」に続いては西へ戻って「西十三号」へと向かう。探訪日は同じく2024年7月10日。

 「南八線」から来た道(南八線)を戻り、「西十一号」への分岐点(I地点)を過ぎてさらに2ブロック南西に進む。途中で例の国道337号付け替え線(道央圏連絡道)の工事区間を横断するが、南八線は主要道なので車も交互通行で通れるようになっている。西十一号線から2ブロック先が「西十三号」のある西十三号線になるが、この道路は道道1056号になっていて、南幌町へ行くバスが通る。歩いてきた南八線と道道との交差点にちょうど「南8線」バス停がある(J地点)。交差点を右折して道道沿いに1ブロック北上し、南七線との交差点の手前の水路を渡った左側に三角点がある。道道には南〇線ごとにバス停があり、「南7線」バス停が近い。水路の横は草地になっていて、標識柱が立っているのが見える。三角点はその手前の草の中にあり、ちょっと草をよけると見つかった。「南八線」と同じ金属標埋め込みタイプだ。

 点の記によればここも「南八線」と同時期の2005年の設置。金属標という様式も同じだ。所在地の道路名から点名「西十三号(にしじゅうさんごう)」が採られているのも同じ。このあたりに限らず、当別や岩見沢方面などの農地には〇線や〇号という面している道路名から採られた点名がよく見られる。安易ではあるが他に特徴的な地名がないせいだろう。

〇四等三角点「西十三号」
 北緯 43°04′43″.0256
 東経 141°35′54″.8050
 標高 (m) 5.94

 

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「南八線」から南西方向

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国道付替工事を横切る

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道道との交差点(J地点)

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右折した北西方向(J地点)

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左手水路横の草地(矢印位置に三角点)

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全景

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標石

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位置図(国土地理院地図(電子国土web)に一部記入)

 

2024年7月30日 (火)

四等三角点「南八線」

 南幌町の三角点めぐり、最初の「西十一号」はまだ江別市内だったが、次の「南八線」は正真正銘南幌町域にある。探訪日は同じく2024年7月10日。

 「西十一号」から西十一号線を南に下るとすぐに市町境界となって南幌町にはいる。そのまま2ブロック南下して南八線との交差点を左折し(I地点)、1ブロックちょっと東に進んだ右手に「南八線」がある。南幌町の農地も300間(約550 m)四方の区画に区切られていて、西十一号線の550 m東は西十号線となるはずだが、このあたりにははっきりとした道路がない。三角点はその西十号のある場所を越えた先の右手になる。農地への入口の横に標識柱が斜めに倒れていて、その根元に丸い金属標の埋め込まれた標石がある。

 点の記によればここは2005年の設置。この近傍の新しい四等点には金属標が用いられているところが多い。これまでよそでは見たことがなかったのでどんなものかと思っていたら、標石の真ん中に丸い金属のプレートが埋め込まれていた。表面には上から「この測量標はすべての測量の基準です。三角点を大切にしましょう。」「四等三角点」「基 本(中心に十字記号)」「No. 111600」「国土地理院」と刻印されている(番号は標識番号)。それにともなって標石も軽量標識になっているらしいが、地中部分がどうなっているかはわからない。金属プレートを別にすれば、ふつうの地下埋設上面舗装の三角点と見かけはほとんど変わらない。点名の「南八線(みなみはっせん)」は道路名による。

〇四等三角点「南八線」
 北緯 43°05′03″.9623
 東経 141°37′17″.6053
 標高 (m) 8.18

 

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「西十一号」から南東方向

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南八線との交差点(I地点)

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左折した北東方向(I地点)

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道路沿い右手(矢印位置に三角点)

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全景

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標石

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金属標拡大

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位置図(国土地理院地図(電子国土web)に一部記入)

2024年7月29日 (月)

四等三角点「西十一号」

 札幌近郊の三角点めぐり、当別、岩見沢、千歳、小樽と鉄道の各方向が一段落したので、鉄道の通じていない空白地帯へと足を延ばすことにして、今回は南幌町へ。まずその入口にある「西十一号」から。探訪日は2024年7月10日。

 南幌町は野幌から夕張へ通じる夕張鉄道が通っていたが、ちょうど50年前の1974年に廃止になって、現在は鉄道代行の夕鉄バスが運転されている。バスは新札幌駅を起点にして江別駅前経由で南幌東町まで、江別・南幌間の所要時間は30分で、1時間に1本くらいあるのでまずまず便利だ。なので当日は江別駅から夕鉄バスに乗るつもりだったのだが、JRの電車との乗り継ぎがタッチの差で間に合わず、やむなく後続の中央バスで江別市南東部のあけぼの団地まで行って、その先は歩くことになった。

 江別市のあけぼの団地あたりはすでに「曙」「南三線」踏査のときに歩いたところだ。夕鉄バスは道道1056号を通って南幌まで行くが、中央バスはあけぼの団地が終点(A地点)。ここからB→C→Dとたどって「南三線」まで行く(詳細は当該記事参照)。ここからは西十一号線をまっすぐ1.5キロ南下すれば「西十一号」の前に出られる。ところが、地図にはまだ載っていない国道337号の付け替え(道央圏連絡道)工事が進行中で、工事区間がちょうど西十一号を横切っており、そこが通り抜けられなくなっている(E地点)。そこでほぼでき上がっている新道の側道を通って南五線との交点(F地点)まで行き、そこから工事道路を横断(車は通行止めだが人は通れる)して西十一号との交差点(G地点)へと迂回せねばならない。交差点からはまっすぐ西十一号を半ブロック歩いて林帯を越えるとすぐ左手の水田横に三角点の標石が立っているのが見える。あけぼの団地バス停からここまで45分くらい。道道上の夕鉄バスのバス停「南5線」(H地点)からだと20分くらいだ。なお、新国道の供用開始は今年度内の予定となっていて、開通後はまた状況が変化すると思われる。

 点の記によればここは1958(昭和33)年の設置と四等点にしては古い。白い標石は基部のかなりの部分が地上に露出していてよく目立つ。岩見沢の「伊藤農場」のように処置保留「露出」には該当しないのだろうかと心配になるくらいだ。点名の「西十一号(にしじゅういちごう)」は道路名による。ちなみに江別市と南幌町の境界はこの少し先の南六線なので、ここはまだ江別市域だ。

〇四等三角点「西十一号」
 北緯 43°05′26″.9754
 東経 141°36′15″.9420
 標高 (m) 7.19

 

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あけぼの団地バス停(A地点)

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「南三線」のある斜め交差点(D地点)

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右折した南東方向(D地点)

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国道付替工事地点(E地点)

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右折して側道迂回路へ(E地点、南方向)

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南五線との交差点(F地点)

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左折した北東方向(F地点)

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西十一号との交差点(G地点)

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右折した南東方向(G地点)

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林帯の先の水田横に三角点(矢印)

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全景

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標石

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位置図(国土地理院地図(電子国土web)に一部記入)

 

2024年7月22日 (月)

パズル通信ニコリ187号

 6月発売のニコリ187号の記事を書くのを忘れていた。かといってとっくに解き終わっていたかというとそうでもなく、たっぷり1ヶ月はかかっている。最近どうもペンシルパズル解きが低調だ、というか食傷気味。パズル自体に飽きたというわけではなく、この前に解いていたパズル・ザ・ジャイアントVol.37が破綻に次ぐ破綻で頓挫していることが原因だ。そんなこんなで、先日発売になった傑作選5もまだ買えないでいる。ジャイアントのシリーズはたまる一方だ。。

 それはともかくなんとか解いた187号、大盛りはましゅだ。ましゅって前にやらなかったかな。解いて〇がついているのは定番では、ダブルチョコ3、7、ヤジリン4、6、波及効果1、3、推理クロス3。スーパージャイアントイアントのカックロは、長枠が少なく細断された眩暈がするような盤面で、これは簡単だろと思いきや、なかなか手ごわかった。定番コーナーではないが、フランス特集の中の天体ショーもおもしろかった。オモロパズルでは、みちなり4、5、フェイクアロー4、ツインエリア4というところ。シンカミノは期待しているんだけど確かに今号のは低調だったな。もっともっとトリッキーなのができそうだと思うんだけど、作る方は大変なのかも。

 あとは特段書くこともないなあと考えて思い出した。忘れてならないのが54ページ下にある告知。なんとパズルの応募やコメントがハガキではなくオンラインで試行的にできるようになった。これは多くの人に朗報だろう。郵便料金も10月から値上げになるし、今どき綴じ込みハガキに切手を貼ってでもなかろう。パスワードを入れて応募ページにいってみると、巻末ハガキにある項目はもちろん、すべての解答欄がずらりと並んでいて、ここですべて完結できるシステムだ。これは便利。試行といわず、ぜひ正式運用してください。関係ないけど、詰将棋パラダイスもこうならないかなあ。メール解答はできてもコーナーごとに違うアドレスに出し分けなければならない、というのも結構大変なのだ。

 というわけで、いつもはハガキにちまちまと書き込む小言幸兵衛のような暇爺の寝言もオンラインで書き込めるのでラクだ。さっそく、オモロパズルの「みちなり」コメントの文章への難癖を書いておいた。ですます体なのに「多かった」の反復、これはいただけない。「多かったです」もこなれないので、言い換えに困るのも理解できるけど、もう一工夫ほしいところ。これしかも編集人が書いているんでしょ。あ、最後に制作した文章ってこれか。時間切れ?

 ヒマネタをひとつ。どことはいわないけれど、片隅に載っていた三善英史「雨」の話、ご同類ですなあ。20年以上前、千歳から羽田へのフライトのオーディオサービスに70年代懐メロ特集があって、この曲を久しぶりに聴き、ほとんど落涙したのを思い出す。懐メロの絶大な過去喚起能力。若い人にはなんのことやらだろうけど、ニコリの読者層の広さがうかがえる。鍜治さんも天国でうんうんとうなずいているに違いない。

 

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パズル通信ニコリ187号 

2024年7月17日 (水)

詰将棋パラダイス2024.7月号

 詰将棋パラダイス7月号、到着は7月2日。結果稿は4月分。今月は短大の最後が無解だったものの、大学が1題解けたからまあまあだ。今年前半もあと1月、さて来月はどうかな。なんといっても驚きだったのは小16だ。びっくりの初期配置もそうだが、解答者総数163名のうち誤解者53名、無解者16名とは。4割以上の人がつまずいたわけだ。小学校でこれは珍しいのでは。左端の駒柱をみれば合駒制限だなと予想はつき、そうなれば双玉だし打歩詰がらみとしか思えない。なるほど4手目に歩が打てないのかとそこで思考停止してしまったのだろう。

 それはともかく、それよりぼくが違和感をもったのは9筋の駒配置だ。これ美しくないよね。こんなことしないで後手持駒制限すればすむのに。後手の持駒制限はフェアリーでは普通にあるけれど、普通詰将棋では御法度のようだ。なんでだろう。全駒が盤面か駒台にある指将棋のルールに則っているというのなら、そもそも単玉詰将棋なんてありえないだろう。攻方玉を駒箱にしまえるなら、他の駒だってよいと思うが。自陣小駒成駒や指将棋的に不自然な配置を嫌う意見をときおり目にするが、後手持駒残り全部なんてほうがよほど不自然だと思う。

 その点、フェアリーは自由で楽しい。なのにそのフェアリーランドが今月は事情により休載ときた。いやあ残念すぎる。担当の片岩さん、体調を崩されたとかじゃないといいけど。毎月毎月のことだから、選題から結果発表まで、定期コーナーの担当者は大変な労力だろうと思う。普通の3ヶ月後結果稿ならまだしも、表紙や推理将棋は2ヶ月後だから目が回ることだろう。ご苦労さまですほんと。そういえば昔の詰パラにはスピード詰将棋というのがあって、確か当月の10日頃が解答〆切で、結果は翌月掲載だった記憶がある。違ったかな。すべて郵送の時代にとんでもないことをやってたものだ。

 今月は看寿賞発表。受賞作は見事な作品ばかりでおめでとうございます。と、他人事のように書くしかない。毎年書いているように思うが、こういう評価は人それぞれだし、どれか1作を合議で選ぶなんてのは意味があるのかないのか...。貴重な誌面を26ページも割いて大々的に発表される賞なので、詰パラ(全詰連)としても力の入った企画なのだろうというのはわかるけど。

 今月の一作はその看寿賞受賞作、ではなくて谷川浩司十七世名人の表紙作にした。表紙なので5月号掲載の作品で15手詰。先の小16とは違ってこちらは誤解者が9名。なのにぼくはその中にはいってしまった。8手目要注意という短評があったが、まさにここを逃げ間違えて11手で詰めてしまい、そのせいで2手目16玉の13手の変化を作意と誤認したというおそまつ。どう考えても谷川さんらしからぬ手順だなと思っていたのだから、穴があったら入りたいとはこのことだ。失礼しました。

 

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詰将棋パラダイス2024年5月号表紙詰将棋谷川浩司氏作

 

2024年7月14日 (日)

四等三角点「富岡」

 標高170 m近い山すそにある「最上」から小樽駅近くまで坂をずんずん下って、駅の裏手の船見坂上にある「富岡」へ向かう。探訪日は同じく2024年6月12日。

 「最上」からは道道956号を下って駅の裏手を船見坂へ抜けるが、小樽駅(H地点)からだと駅前通りを西に進んで観光客でにぎわう三角市場の角を左折すると船見坂に出られる(I地点)。勾配15%の急坂を途中の交差点(J地点)を過ぎて、上りつめたところを右折する(K地点)。住宅街を突き当りまで行くと、右手に歩道入口があるのでそこへはいる(L地点)。この歩道は一段下の道路とをつなぐ見晴らしのよい階段になっている。その階段と階段の間の水平部分の右横に三角点標識が立っていて、すぐ下に標石がうまっている。階段を下りきったところ(M地点)から道路を右に進むと先ほどの船見坂の途中の交差点に出られる(J地点)。どちらから行っても距離は同じくらいで駅からは徒歩15分くらいだ。

 点の記によればここも「最上」と同じく2005年の新設。点名「富岡(とみおか)」が町名からとられているのも同じだ。

〇四等三角点「富岡」
 北緯 43°12′01″.6557
 東経 140°59′26″.9673
 標高 (m) 57.20

 

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小樽駅(H地点)

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駅前通の西方向(H地点)

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三角市場の先を左折(I地点)

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船見坂を上る(I地点)

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M地点への右折点(J地点)

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さらに上った突き当りを右折(K地点)

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右折した北方向(K地点)

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突き当りの家のすぐ右に歩道入口(L地点)

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階段の途中の平面の右に三角点標識(矢印位置)

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歩道のすぐ脇に標石

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標石

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階段をさらに下るとJ地点からの道に出る(M地点)

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位置図(国土地理院地図(電子国土web)に一部記入)

2024年7月13日 (土)

四等三角点「最上」

 「天狗山」から下りた後は、近くの山すそにある「最上」へと向かう。探訪日は同じく2024年6月12日。

 天狗山ロープウェイのバス停(A地点)から来た方向とは反対の西方へ進む。道はすぐに突き当りになるので右折して細い急坂を下る(B地点)。下った先はY字交差点で(C地点)、ここを右へさらに下って道道956号へ出て左折してもよいが、それだと上る距離が長くなるので、左折して上り方向へ進む。300 mほど上って細道へ右折する(D地点)。あとは突当りを右折(E地点)、すぐに左折(F地点)とカギの手に進むと道道956号に突き当る(G地点)。ここまでロープウェイ駅から15分ほど。正面がからまつ公園で、すぐそばにバス停がある。小樽駅前からは最上町行きのバスに乗れば、終点のひとつ手前がこのからまつ公園バス停だ。

 バス停横の公園はサッカー場になっており、フェンスで囲まれている。三角点はその道道沿いの南東角にある。道路は上り坂になっていて公園は水平なので、G地点からはフェンス沿いに狭い土手上をたどることになる。フェンス角には黄色三角のポールが立っており、狭いフェンス際に標石が埋まっている。すぐ横の道道からは直登するのは難儀なほどの急斜面になっている。行ってみてわかったのだが、実はフェンスの角には出入りするすき間が開いていて、狭い土手をたどらなくても、公園の正面入り口からはいってサッカー場を歩いてフェンスのすき間から出れば簡単にアクセスできるのだった。

 点の記によればここは2005年の新設。公園の造成後に設置したのだろうが、ずいぶんきわどい場所を選んだものだ。点名の「最上(もがみ)」はこのあたりの町名だ。

〇四等三角点「最上」
 北緯 43°10′59″.1097
 東経 140°58′19″.2907
 標高 (m) 168.60

 

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天狗山ロープウェイ山麓駅下から西方向(A地点)

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すぐ突き当りを右折(B地点)

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右折した急勾配を下る(B地点)

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突き当りのY字路を左折(C地点)

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左折した急勾配を上る(C地点)

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細い道へ右折(D地点)

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右折した北方向(D地点)

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道道956号に出る(G地点)
土手上のフェンス際に三角点標識(矢印位置)

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フェンスの角に立つ標識

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フェンス際の標石

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標石

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道路側から三角点位置を見上げる(矢印位置)

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位置図(国土地理院地図(電子国土web)に一部記入)

2024年7月12日 (金)

三等三角点「天狗山」

 小樽市の三角点めぐりも5回を数え、小樽駅に到達した。駅近くにも三角点はあるのだが、その前にまずバスに乗って天狗山へ向かう。目指す「天狗山」三角点は標高532 mの山頂にある。このコンテンツはあくまで「路傍の三角点探訪」であって、訪れる人の多い山頂の三角点は意図的にはずしている。なので当初は行くつもりはなかったのだが、ぼくは全国の鉄道乗り歩きをもう一つの趣味としている。鉄道・軌道を乗り終えて、それに次ぐものとして普通索道(いわゆるロープウェイ)をできるだけ乗ることにしている。で、この小樽天狗山ロープウェイがこんなに近くにありながらこれまで未乗だったのだ。この機会に乗ってしまいたい。それならついでに山頂まで足を延ばして「天狗山」三角点を見に行こうという気になった。というのはどうでもいい長い前置きで、探訪日は2024年6月12日。

 天狗山ロープウェイまでは駅前からバスが出ている。外国人観光客でごった返している駅を出てすぐのバス乗り場からバスで20分、最後の急坂を這うような速度で上ると終点がロープウェイ山麓駅だ。そこから12分おきに出ているロープウェイで4分で山頂駅に着く。名前は山頂駅だが、ここはまだ標高480 mほどで、ここから最後の標高差50 mは歩いて上らねばならない。といっても整備されたわかりやすい自然歩道が通じていて、8分ほどで標識の立つ山頂に難なく到着。山頂といっても木が茂って見晴らしはまったく効かないが、山頂標識の真下に三角点標石が鎮座している。わかりやすいことこのうえない。

 点の記によればここは1913(大正2)年の設置。前回訪れた「住吉社」と同時期だ。摩耗して丸みを帯びた標石が100年以上の歳月を感じさせる。「天狗山(てんぐやま)」は山名より。

〇三等三角点「天狗山」
 北緯 43°10′06″.2445
 東経 140°58′11″.4404
 標高 (m) 532.52

 

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天狗山ロープウェイ山頂駅(B地点)

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頂上への自然歩道入口(B地点)

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整備された遊歩道

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天狗山山頂(標識の足元に三角点標石)

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全景

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標石

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位置図(国土地理院地図(電子国土web)に一部記入)

2024年7月 7日 (日)

南小樽駅

 函館本線南小樽駅。旧手宮線の分岐駅であり、幌内鉄道開業時からの由緒ある駅だ。隣の現小樽駅が開業する直前にはここが小樽駅を名乗っていた。「住吉社」の項にも書いたが、複雑な地形の中にあり、駅の真上には線路をオーバークロスする道路があるのに駅の両側の道路は線路をアンダークロスしている。駅舎は住吉神社から延びる尾根上にあり、線路は直交する尾根を掘り下げて切り通しで通過しているので、尾根上の道路は上をオーバークロスしており、尾根の両側は勝納川と旧入船川の谷なので、谷底を走る道路は相対的に高い位置の線路をアンダークロスするという按配になっている。国土地理院の標高図を重ねてみるとその関係がよくわかる。そういうわけで、駅前の交差点からは住吉神社方面以外はすべて下り坂となっている。

 コンビニが併設された駅舎から改札口をはいると通路が延び、その先の階段を下りて切り通しの中の島式ホームへ下りる。旧手宮線が分岐していた小樽側には、切れた線路が面影を残している。現在は1面2線の簡素な配線だが、今でも快速列車を含めすべての列車が停車する小樽の主要駅で、地元では「なんたる」と呼ばれている。古い建物が並ぶ堺町通りにも近く、観光客の利用も多い。

 

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高台の駅舎(以下すべて2024.6.3)

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改札口

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島式ホームからみた札幌側

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島式ホームからみた小樽側(道路橋と奥に跨線橋)

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小樽側の線路(右に旧手宮線跡)

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駅名標

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国土地理院地図(電子国土web)標準地図+色別標高図

 

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