詰将棋パラダイス2024.7月号
詰将棋パラダイス7月号、到着は7月2日。結果稿は4月分。今月は短大の最後が無解だったものの、大学が1題解けたからまあまあだ。今年前半もあと1月、さて来月はどうかな。なんといっても驚きだったのは小16だ。びっくりの初期配置もそうだが、解答者総数163名のうち誤解者53名、無解者16名とは。4割以上の人がつまずいたわけだ。小学校でこれは珍しいのでは。左端の駒柱をみれば合駒制限だなと予想はつき、そうなれば双玉だし打歩詰がらみとしか思えない。なるほど4手目に歩が打てないのかとそこで思考停止してしまったのだろう。
それはともかく、それよりぼくが違和感をもったのは9筋の駒配置だ。これ美しくないよね。こんなことしないで後手持駒制限すればすむのに。後手の持駒制限はフェアリーでは普通にあるけれど、普通詰将棋では御法度のようだ。なんでだろう。全駒が盤面か駒台にある指将棋のルールに則っているというのなら、そもそも単玉詰将棋なんてありえないだろう。攻方玉を駒箱にしまえるなら、他の駒だってよいと思うが。自陣小駒成駒や指将棋的に不自然な配置を嫌う意見をときおり目にするが、後手持駒残り全部なんてほうがよほど不自然だと思う。
その点、フェアリーは自由で楽しい。なのにそのフェアリーランドが今月は事情により休載ときた。いやあ残念すぎる。担当の片岩さん、体調を崩されたとかじゃないといいけど。毎月毎月のことだから、選題から結果発表まで、定期コーナーの担当者は大変な労力だろうと思う。普通の3ヶ月後結果稿ならまだしも、表紙や推理将棋は2ヶ月後だから目が回ることだろう。ご苦労さまですほんと。そういえば昔の詰パラにはスピード詰将棋というのがあって、確か当月の10日頃が解答〆切で、結果は翌月掲載だった記憶がある。違ったかな。すべて郵送の時代にとんでもないことをやってたものだ。
今月は看寿賞発表。受賞作は見事な作品ばかりでおめでとうございます。と、他人事のように書くしかない。毎年書いているように思うが、こういう評価は人それぞれだし、どれか1作を合議で選ぶなんてのは意味があるのかないのか...。貴重な誌面を26ページも割いて大々的に発表される賞なので、詰パラ(全詰連)としても力の入った企画なのだろうというのはわかるけど。
今月の一作はその看寿賞受賞作、ではなくて谷川浩司十七世名人の表紙作にした。表紙なので5月号掲載の作品で15手詰。先の小16とは違ってこちらは誤解者が9名。なのにぼくはその中にはいってしまった。8手目要注意という短評があったが、まさにここを逃げ間違えて11手で詰めてしまい、そのせいで2手目16玉の13手の変化を作意と誤認したというおそまつ。どう考えても谷川さんらしからぬ手順だなと思っていたのだから、穴があったら入りたいとはこのことだ。失礼しました。
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