詰将棋パラダイス2024.8月号
詰将棋パラダイス8月号、到着日失念。たしか7月中に届いた記憶がある。結果稿は5月分。期末モードだったせいか惨憺たる結果だった。小学校は驚きの個展。藤原氏の狙いのある作品は好きだけど、全5題となるとさすがに飽きる。企画として否定的な意見がならんでいたのもうなずける。中学校は期末にしては低調だなと解いていって最後の25番にぶちあたる。しかしものすごいなこれ。無解者20名は他の学校を含めても最多だ。やっとこ解けたもののえらく苦労した。高校も24番はしんどかったがなんとか全解。最近の室門氏作は難しいよ(中高結果稿の問題番号が間違っている)。と、ここまではたどりついたが、短大はあえなく全敗。手も足も出ないとはこのことだ。短大クラスになるとぼくには荷が重いのだが、いつも2,3題だけ解けるのではなく、全部解けたり全部解けなかったりと極端なことが多い気がする。作品との相性だろうか。
2ヶ月ぶりのフェアリーランドは妖精賞の発表だ。なんといっても中編の青木氏作。何度見ても素晴らしい作品で、受賞もうなずける。結果稿は4月分と5月分の2ヶ月分。それぞれ8/10と6/8正解とまあまあだった。楽しかったのが5月号4番の上田氏作。攻め駒38枚配置の全駒無防備玉なのに、手順を進めていくとどんどん駒が減っていって、最後には指す手がなくなってステイルメイトという冗談みたいな作品。自玉がないのに自殺というのもへんなものだが。
そして上田氏作といえば将棋パズル雑談。通算出題100問目という記念作品がまた疑似ステイルメイト問題だった。歩以外の駒を動けなくするということで、効きの多い玉や金の配置に苦労しそうだが、意外と難しいのが斜めの効きの角銀だ。半面使い勝手のいいのが飛車で、1枚しかないのが残念。もっとあると便利なのに。上辺へ追い込むのは手数が足りないのはすぐ気がつき、左辺中段の効率配置はわりとすぐ見つかった。だがしかし、右辺も同様にしようと思うとうまくいかない。そこから苦心惨憺して、右上の簡素効率配置を見つけ出してやっと解決。しかしうまくつくるものだ。
続いては推理将棋。これは579番がちと問題だった。余詰多数というが、その前に問題文が問題な気がする。「7回の駒取りで全7種の駒が駒台に乗るのを見た」で、駒取り回数は見た時点で7回だから最終的にはもっと多くても可、というのは担当子の説明でわかったが、全7種の駒が同時に駒台に乗っている必要があるのかどうかが紛らわしい。普通に読めば「乗っている」ではなく「乗る」なので同時である必要がないように思えるが、そうすると条件が緩和されるので簡単すぎてしまう。そんなはずはないから同時の意味なんだろうなと、ぼくの解答は「76歩32飛33角成52玉32馬99角成31馬89馬41馬同玉51銀79馬42金迄13手」。駒取り8回だけど条件には合っている。ところが作意解は同時になっていない。ということで余詰多数。うーむ、この作者にしてはちょっとおそまつだったのでは。
今月の一作は前述の中学校25番加藤義信氏作11手詰。力ずくというか、すごい配置にすごい手順。暑い夏をさらに暑くさせること請け合い。
« 四等三角点「晩翠」 | トップページ | 四等三角点「福野」 »
「ゲーム」カテゴリの記事
- パズル通信ニコリ189号(2024.12.28)
- 詰将棋パラダイス2024.12月号(2024.12.15)
- ザ・ペンシルパズル2025(2024.12.02)
- 詰将棋パラダイス2024.11月号(2024.11.17)
- パズル・ザ・ジャイアントVol.37(2024.11.02)
コメント