詰将棋パラダイス9月号、到着は9月2日。結果稿は6月分。詰棋校がお休みで、順位戦が行われた月だ。順位戦は力の入った力作ぞろいで、以前は頑張って解いて全題正解者に名前を連ねた時期もあったのだが、最近はパスしてばかり。手数は15手と短いのだけれど、とっつきにくそうで解く気が起こらない。それに引きかえ、同じ月にある同人室はより手数が長いにもかかわらずなぜか解きたくなる。テーマが決まっていてヒントがあるからというわけでもない気がする。不思議なものだ。ただし、手数順と書いてありながら初っ端から4手も長いのをもってくるのはいただけない。ずいぶん考えさせられた。
学校は休みでも年間休みなしなのが保育園と幼稚園。ブラックなわけではなく貴重な初級コーナーなので休めないのだろう。この二つと表紙詰将棋だけは数少ないメール解答不可の常設コーナーだ。10月から郵便料金も上がることだし、ぼくはもうメール解答だけにしようと思い、下半期の7月号からは郵送解答は取りやめにした。というわけで6月号が最後の解答送付で卒園のつもりだったのだが、なんと幼稚園でまた間違えて最後を飾ることができなかった。そう、あの問題だ。某氏の短評に「この手順前後トラップはヤバい」とあるとおり、26人の誤答者にはいってしまった。手順前後の罠にはよくはまるな。注意力不足としかいえない。作品は例によって末尾に。それはともかく、解答ハガキはさみ込みをやっているニコリですら前号からweb解答を開始したし、そろそろ詰パラも全コーナーメール解答可にしてくれないかな(できればwebページから一回の送信ですめばいうことない)。さしあたってはもうじきやってくる短コンをどうするかだ。ぜひ解答参加したいがこれだけ郵送というのもな。
あと6月号にあるものはというと、神無一族の氾濫だ。今回はなかなか多彩で楽しめた。結果は5題中4題正解だったから上出来だ。ひとつだけ無解だったのが3番の取禁協力自玉詰。自玉詰はほんとに苦手だ。相手玉に王手をかけ続けて自玉を詰めるという非論理性に頭がついていかないのだ。科学的思考力ではない別の能力が必要としか思えない。しかもこの作品は双裸玉。舞台を一からすべてつくらねばならないとは途方に暮れるしかない。発想力かなあ。あとはなんとか解けたし、1番の長手数協力詰は正解者5名にはいって、お見事ですとほめられたのでうれしい。しかしこのコーナー、あまりにマニアックなせいか今回も解答者がたったの13名しかなく、その錚々たる顔ぶれの中に自分の名前があるのは違和感しかない。敷居を下げるよりは孤高感こそがウリなのだろうか。
続いては推理将棋。ここは今月も全問正解。これで3ヶ月連続というぼくにしては快挙だ。久しぶりの殿様将棋?は楽しかった。こんな制限された条件でよく詰むものだ。ところで今月の問題が問題。588番の問題はなんか変だと思っていたら、詰パラのwebページに以下の修正情報が載っていた。「・41ページ、推理将棋出題588番、出題文冒頭は「3回連続で指した駒」が正(「3回」が脱落)」。連続と3回連続では大違いなので、知らないと首をひねることになりそうだ。Webページはどのくらい見られているのかわからないけど、公平性の観点からは全員正解扱いになるのだろうな。そういえば、以前将棋パズル雑談の問題に条件脱落があり、担当者から直接メールで訂正情報が送られてきたことがあった。常連メール解答者へのありがたい配慮だが、このときももちろん結果稿は余詰扱いだったと記憶する。
今月の一作は前述の幼稚園3番19枚目の歩氏作7手詰。いかにも怪しげな配置。ぼくは初手25金から詰めてあえなく沈没。
詰将棋パラダイス2024年6月号幼稚園3番19枚目の歩氏作