カテゴリー「ゲーム」の記事

2023年2月 1日 (水)

パズルBOX2

 これは思わぬ掘り出し物。ニコリ直販ショップで、倉庫整理で発掘したという古い在庫本が、限定販売というラベルで一括放出されていたうちのひとつ。残り一冊だったのをたまたま見つけて迷わずポチった。

 パズルBOXは親誌ニコリの別冊という位置づけで、2年に1冊くらいのペースで刊行されている。名前のようにとにかく多種類のパズルが詰め込まれたBOXで、たとえば現行のパズルBOX14には56種類ものパズルが収載されている。親誌にはほとんど載らないマイナーパズルを解ける唯一の機会といってもよい。その第2号というのだからどれだけ古いかというと、発売が2001年4月だからほぼ22年前だ。定価760円(税別)全74ページと薄いが、23種のパズルが収載されていて、バッグ、マックロ、ケイスケ、サムライン、キンコンカン、黒マスはどこだ、カントリーロード、やじさんかずさん、といった今ではとんとご無沙汰しているパズルが楽しめる。

 とっくに絶版になっているはずのものをこうして入手できたのはラッキーだった。こういうもう入手困難なバックナンバーもニーズがあると思うのだが、冊子体の復刻は無理でもデジタル化してデータ販売でもしてくれないかな。

 

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掘り出し物

2023年1月16日 (月)

詰将棋パラダイス2023.1月号

 詰将棋パラダイス1月号、年明け早々の大雪による郵便遅配のため、到着は1月5日と例年になく遅かった。結果稿は10月分で、珍しく短大まで全題正解だった。短大の全題正解者に名前が載るのはたぶん2021年8月号以来だ。これは春からめでたいな。特に易しかったわけではなく、短16はややこしかったし、短20もずいぶん考えさせられたけれど、考えやすい問題ではあったと思う。どうにも手のつけようがないとなると、早々と白旗になってしまうが、これはもうちょっと頑張れば解けるなと感じさせられると、なんとかしようという気になる。そういうふうに作るのが作者の腕なのだろう。解いてみてどちらもうまいなあと感心、高得点がうなずける。

 推理将棋は2題、フェアリーランドは5題正解とまあまあだ。フェアリーの6番青木さんの安南ばか詰はおもしろかった。どうしてこんなことを考えつくのだろう、というか考えても作品に仕上げられるというのはほんとにすごいと思う。今月号には藤井聡太五冠の800号記念作品の結果も載っていた。これは11月号だったのでひと月早い。両題ともすこぶる好評だったが、詰パラには藤井びいきが多いことを差し引いてもむべなるかなだ。簡単そうに見えて思わず手を出したくなるが、どっこいなかなかうまくいかない。でも狭いところだし何か手があるはずとついつい時間を忘れて考える。そして最終的に解けてすっきりの解後感。まさに詰将棋を解く醍醐味だ。

 さて今年の1月号はあまり1月号っぽくない気がする。いつもなら新春特別懸賞みたいなのがあった気がするがそれもないし、ふだんの号とあまり変わらない。つい先々月に800号記念号があったので新年号まで手が回らなかったのかな。詰棋校はまた新年の解答競争が始まるが、2018年からまじめに解答を出し始めて5年が過ぎたし、昨年は息切れしてボロボロになったので、もう今年は点取り競争は止めることにした。解答は出すけれど、解けそうもない難解作に何日もうんうん考える時間の無駄はやめて、その分解いて楽しい作品をひとつでも多く解くことにしたい。そういえば、今月号の短1に藤井憲郎さんのお名前が。遺作だろう。さすがの軽快作でサクサク解ける。こういうのこそ解きたい。

 今月の1作はもうこれだろう。中20齋藤光寿氏作11手詰。この初形と持駒をみて引いてしまうところだが、作者があの齋藤奨励会三段となればきっと楽しい仕掛けがあるに違いない。まさに予想通りのおもしろさ。玉方の銀2枚と飛車、歩2枚をそれぞれ一マスずつ前進させれば、ずいと34銀の1手詰。さて5枚の持駒をどう使ってそれを達成するか。今年もこういう楽しい作品を期待してます。あ、三段リーグもがんばってね。

 

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詰将棋パラダイス2022年10月号中学校20番齋藤光寿氏作

 

2023年1月10日 (火)

パズル通信ニコリ181号

 先月10日に届いたパズル通信ニコリ181号。予告通り税込み1210円に値上げされた。泣かされたのがなんといってもシャカシャカ7のジャイアント。何回破綻してやり直したことか。注意深く一からやり直しているのに同じところで行き詰まる。もうできないかと思った。一点一画を揺るがせにできないのは当然なのだが、随所にトラップがあって、思い込み見切り発車がまったく通じない。注意の上に注意を重ねてなんとか最後の大海原が埋まったときには感動した。いや参りました。これが懸賞問題というのだから大変だ。しかしこれ難易度が泣き顔レベルだけど顔バッテンだと思う。

 懸賞問題ではないが着順発表問題のヤジリン4もけっこうおもしろかった。少し変わった考え方が必要ということだが、平行ラインの読みでこういうことできるんだ。顔×ほど難しくはないと思うけど。ヤジリンは全マス埋めなきゃならないので、矢印の少ないところの手筋がいろいろあってまだまだ新鮮だ。顔×といえばあとは波及効果6で、こちらは恐る恐る取り掛かったわりにはあっさり解けて拍子抜け。難易度判定てのは難しいな。

 今号の大盛りは美術館。黙々と解く地味なイメージがある。大判のは見落としが恐いが、小さいのはやさしいと思っていたけど、8,9なんかは結構考えさせられた。奥が深い。あとの定番パズルはそれほど難しいのはなかった気がする。久々登場というキンコンカンは新鮮で楽しめた。もう少しこういうマイナーパズルも取り上げてほしいと思う。マイナーパズルといえばパズルBOX15が夏までに出るという告知があった。昨夏に出なかったのでどうしたのかと思っていた。楽しみだ。

 そういえば、鍜治真起さんの評伝「すばらしい失敗」をいま読んでいる。つくづくニコリは変わった雑誌だなと思う。数独がオリジナルじゃないのは知っていたが、三本柱のもうひとつカックロもニコリ発祥じゃないんだ。スリリンは確かニコリオリジナルのはず。埋もれていたパズルに光をあてて時流に乗ったというか、パズル人口を掘り起こしたのだ。直販オンリーで配本書店が限られているうえに、誌面にまったく広告がない。よくやっていけるものだと思うが、競合類誌が絶無という完全独走態勢なのがすごい。

 

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ニコリ181号

2022年12月24日 (土)

思い込み

 こういうこともあるんだな、しかしびっくりした。当事者はさぞかし驚いたことだろう。12月22日に行われた将棋の順位戦B級1組10回戦の近藤誠也七段-千田翔太七段の対局で、対局開始直後に後手番の千田七段が1手目を指して、反則負けになった

 順位戦の場合、対戦相手と手番はあらかじめ決まっていて事前に通知されているのだが、本人がてっきり先手番と思い込んでいて、そのための準備も周到に行ってきたための間違いだという。対局開始時に記録係が「〇〇先生の先手番でお願いします」と声をかけるのだが、集中していてそれすら聞こえなかったようだ。げに思い込みはおそろしい。周りが見えなくなるという好例になってしまった。

 人間のやることだから間違いもある。さすが松本博文さんの記事には先例が載っていて、「2007年7月のC級2組2回戦▲東和男七段(現八段)-△有吉道夫九段戦では、後手の有吉九段が1手目に3筋の歩を突いてしまい、やはり反則負けとなっています。」、とか「また2007年4月の倉敷藤花戦2回戦▲甲斐智美女流二段(現五段)-△関根紀代子女流四段(現六段)戦。振り駒をして甲斐女流二段先手と決まったあとで、やはり後手の関根女流四段が1手目を指してしまったという例もあります。」ということだ。

 大事な大事な順位戦の一局で、しかも同年代の好敵手近藤七段との一戦であり、相当気合を入れて臨んだであろう千田七段には痛恨事だろう。心中察するに余りある。先例があったからといって何の慰めにもならないだろうが、これに気落ちせずに来る年は一層の奮起を期待したい。

 

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盤面の84歩が痛々しい(朝日新聞DIGITALより)

 

2022年12月14日 (水)

詰将棋パラダイス2022.12月号

 詰将棋パラダイス12月号、盛り沢山の800号記念号が解き終わらないうちに11月30日到着。結果稿は9月分で、高校までと短大3題、大学1題が正解。ということで48点獲得したものの、これでは今年は450点もおぼつかないな。まあ楽しい齋藤光寿さんの短14が解けたのでよしとしよう。他のコーナーも、推理将棋は1題しか解けなかったうえに、そもそも解答を出し忘れたというおそまつ。普通の解答〆切は月末なのに推理将棋はメールだと翌月7日迄と遅いもので、往生際悪くもう少し考えようと思っているうちに、翌月号が届くとそっちに気を取られて忘れてしまうというパターンだ。できなくても月末にまとめて送ってしまうほうがよさそうな。

 さて12月号は学校はお休みで恒例の短編コンクール、今回は7手詰だ。短コンも11手詰だと50題は結構しんどいが、7手詰ならさくさく解ける。今月分ももう解けてしまった。といってもぼくの解図力が上がったのではなく、今回はなんか全体的に小粒な印象がある。悪く言えばどんぐりの背比べというか。評価をつけていくとほとんどがBになってしまう。いつものようになんとか15個はAをつけたいので、また見直しだな。あとは半年に1度の同人室。いつもながらベテラン作家ばかりなので(全部とは言わないが)力の抜けた好作が多く楽しい。

 これも半年ぶりのやさしい大学院は最近あまりやさしくないので後回しにして、ずっと飛んで最後のデパート。これは今月の目玉でしょ。顔ぶれも豪華だけど内容もすこぶるおもしろい。まさにパズルを解く楽しさが横溢。後半の4と5はちょっとややこしいけれど、仕組みさえわかればあとは正しく手順を踏めば大丈夫。なんといっても手数表示があるので安心だ。手数表示はほんとに解答者に優しいな。やさ院もすればいいんじゃなかろうか。
 ひとつもどって、これも半年に1度のお待ちかねの変則ルールコーナー神無一族の氾濫。いつもながらの先鋭なというか奇異なというか、毎月のフェアリーランドで鍛えられてはいてもびっくりのルールが満載。安南打歩協力自玉詰とか、頭が変になりそうだ(笑)。でもおもしろいんだなこれが。

 さて、読み物コーナーのちえのわ雑文集。前中学担当の太刀岡さんの楽屋話が興味深かった。なるほどそういう仕組みになっているのか。採点プログラムなんてものがあるんだ。こういう情報があると、自分もやってみようかなという人が出てくるのでは。短評は1行に収まるものが行数調整に重宝すると。そうだろうそうだろう、ぼくは特定コーナーしか書いていないけれど、いつも1行に収まるように心がけている。通常の4段組だと9字しかはいらないので相当苦労する。推理将棋やパズル雑談は3段組なので13字、この差は大きい。

 今月の1作はどれにしようかなと考えて、高11廣瀬崇幹氏作13手詰にした。解いてみたくなる初形。持駒強力だし簡単そうにみえる。あれ先月も同じことを書いたような。こういうのが好きなんだな。当然の初手41角成は取ってくれないで22玉と逃げる。狭いところで馬ができて飛金金と持っているので簡単そうだが、そうは問屋が卸さない。結構考えた末にたどりついた最終5手の鮮やかさ。終わってみれば原型復帰という美しさには感心しきり。

 

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詰将棋パラダイス2022年9月号高等学校11番廣瀬崇幹氏作

2022年12月 5日 (月)

対戦組み合わせ

 エアロバイクを漕ぎながら昨日のNHK杯戦将棋トーナメントの録画を観る。昨日の対局は広瀬八段対斎藤(慎)八段という好カードだった。結果はともかくとして驚いたのが、これまでの2人の対戦成績だ。なんと斎藤八段の3戦3勝という。え、たったの3局、それしかないのか。2人ともA級在籍バリバリの棋士だし、タイトル戦で顔を合わせても不思議ではないくらいなのに。斎藤八段はここ2年A級で勝ちまくっているので、それが結果にあらわれているのだろうが、つまりそれ以外の対局はほとんどないということだ。たいていの棋戦の組み合わせは抽選だろうから、そういうこともあるのだろう。

 対戦組み合わせといえばいつも思うのが、順位戦の対戦だ。A級とB1は総当たりだからいいが、B2以下は人数が多いのであらかじめ全対局相手が最初から決まっている。そろそろこの時期になると各クラスの昇級降級者が気になってくるが、昇級枠は限られていて、全勝以外は順位順だから下位者は同率でも頭ハネで上がれないことがある。近年では藤井(聡)五冠がそれで連続昇級記録を逃したのが記憶に新しい。同率者の直接対局がないと自力ではどうにもならないのだ。たとえば今期のC2は6回戦を終えて6戦全勝が3人、5勝1敗が5人。昇級枠の3人はこの8人から出ることはたぶん間違いないだろうが、今後の対戦相手をみるとこの中での直接対局は2局しかない。全56人が各10対局だから45人とは顔を合わせないのだから当然ではある。

 クジ運も実力のうちかもしれないけれど、ここは大相撲みたいに後半戦は星の似通った同士の対戦を組むとかしたらどうだろう。相撲ではつい最近、当日の取り組みが終わってもまだ翌日の取り組みが決まらないという失態があったが、そんなギリギリでは困るけど、順位戦はだいたい月一だから、終了後に次の対戦を組んでも準備期間は一ヶ月あるし困らないように思うけどな。

 

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 今期のC級2組成績上位8人(日本将棋連盟HPより)

2022年11月24日 (木)

おめでとう

 いやあすごいな、本当におめでとう。
 昨夜のワールドカップドイツ戦は前半だけ観て寝てしまった。今朝起きてニュースを見たら勝っていたのでびっくり。ライブは見逃したけどあのすごいゴールシーンを何度も何度も見たのでまあいいや。

 だけど本題はそれではなくて、将棋の王将戦。挑戦者決定リーグ最終戦で羽生九段が豊島九段に勝って全勝で挑戦権獲得を決めた。年明けから藤井(聡)王将との七番勝負が始まる。ぼくはクールな豊島九段のファンだけど、こればかりはまあよかったなと思う。羽生さんはタイトル通算獲得99期で、100期目を賭けて豊島竜王(当時)に挑戦したのは2年前だったか。その後順位戦A級陥落など調子を落としていて、もう100期はおろかタイトル挑戦も難しいかもという気すらしていたが、ここのところの復調は目覚ましい。さすが常人ではないところを見せつけられた感が強い。しかも因縁の豊島九段を破っての挑戦権獲得だし。

 しかし対戦相手がこちらも常人ではない藤井五冠だからなあ。ただぼくの素人考えだけど、豊島さんが挑戦するより羽生さんの方がひょっとしたらという気がするな。藤井さんはたしかに当代最強ではあるけれど、全面無敵というわけではない。筋のいい正攻法で真っ向からぶつかる相手には滅法強く、その筆頭が豊島九段だろう。斎藤(慎)八段とか渡辺(明)名人もそうかな。おそれながらもうちょっと作戦を考えればいいのにと思ってしまう。その点、羽生さんは百戦錬磨でタイトル戦の戦い方も熟知しているし、どんな引き出しを開けてくるか楽しみだ。大変な勝負になると思うけど、ぜひ頑張ってほしいものだ。

 

 

2022年11月14日 (月)

詰将棋パラダイス2022.11月号

 詰将棋パラダイス11月号、到着日は11月1日。通巻800号記念特大号がちゃんと1日に着いた。全132頁の増大版なのに定価は同じ。この内容で税込み700円はどうみても安い。

 まずは800号到達おめでとうございます。詰パラは1954年8月が創刊とのことなので、ぼくの人生とほぼ同じ。とても親近感がわく。今月が800号だと計算が合わないがどこかで休刊した時期があったのだろう。前にも書いたようにぼくが初めて手に取ったのは中学の頃で、今はなき近代将棋誌に広告が載っていたのを見て購読を始めた。もう55年以上前の話だ。そのときは長続きせずに、長い中断を経て再講読を始めたのが2000年で、それからでももう20年以上になる。さすがに昔のは処分してしまったが、再開してからのは全部とってあるので、通巻600号、700号に続いて今回が3冊目の記念号だ。このペースでいくと900号は2030年3月、1000号が2038年7月か。なんとかそれまで見届けたいものだ。

 記念号だけあって内容は盛り沢山で、巻頭には久々に藤井聡太五冠の作品が2題。簡単そうに見えてあれれ詰まない。しばし考えさせられた。さすがにうまいなあ。藤井さんの作品は本当にセンスを感じる。それから800手作品展。これ700号のときもあったやつだ。全72題で手数の合計が800手になっている。これだけの数をそろえるのも大変だろう。あまりに簡単なのもあってご愛嬌。その次が詰将棋学校。なんか企画に埋もれてしまって忘れそうだが、今月は期末だ。褌を締め直してかからねば。そしてツメパラ800の記念曲詰。そうそうたる作者の顔ぶれが豪華すぎる。その後も読みごたえのある思い出の詰将棋と記念企画が続く。

 そんな前半の山を越えたところにあった将棋パズル雑談。ああ今月はこれだったか。前回の結果をとみると、若島さんの79番が正解者たったの2名。ぼくは2番人気の27飛成であえなく敗退。28飛成との比較は注意深くしたのに、28玉とは驚いた。正直、玉の手はこれっぽっちも考えなかった。いや頭をよぎったかもしれないが、すぐに捨てたのだろう。そうか玉位置を明示することで不可能化される手が増えるのか。短評の駒井さんのように、もしやと考えてみれば気がついたかもしれないのに。注意力の差だな。しかし今年は難しいような。年間全解者いるのだろうか。推理将棋は相変わらず低空飛行で1題のみ。それより今月7日〆切の10月号分の解答出し忘れたし、とほほ。

 さて今月の結果稿は8月号分。小学~短大の集計表の問題番号がすべて11-16となっているのは6-10の誤植、と他人の間違いはすぐ気づくのに自分の間違いには気づかないのはどうしたものか。高10の初手83角と打って沈没。成れなくてもいいのかい。打歩詰の変化を見落としたわけか、上記の将棋パズルといいまったくずさんなアタマをどうにかしたい。それから短8山澤氏作。これは詰ませたかった。もうちょいだったのに無念。もうひとつあった、フェアリーランド。珍しく全問解答できたと思ったら、点鏡の5番で間違えた。まったくフェアリーは最後の最後まで油断ならない。

 今月の1作は、高9斎藤仁士氏作17手詰。この人の作品は好きだ。解いてみたくなる初形。持駒強力だし簡単そうにみえる。えーと、そうか32歩がなければ24飛33玉32金同銀23飛成同玉24金ときれいに詰みだ。つまり32歩を原形消去すればいいわけで、24金32玉23金同玉とすればいいんでないの。11手で詰んでしまった、変だな。で、気づく。金が1枚足りないではないか。しからば25飛と打ってうまいこと金合してくれればいいのだけど。それと最初に飛車を打ってしまうと、あとで24飛と活用しなければならないのをどうするか。あちら立てればこちらが立たずとなって、ああでもないこうでもないと試行錯誤。そして14飛と避難させておく手に気づく。うまいものだ。

 

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詰将棋パラダイス2022年8月号高等学校9番 斎藤仁士氏作

 

2022年11月10日 (木)

マックロ

 以前、「最後の一冊」というエントリでニコリのナンバーリンクの問題集をポチった話を書いた。どうもぼくは限定版とか残り僅かという惹句に弱く、もう手に入らないかもと思うと衝動的に買ってしまう傾向がある。今日もそれだ。同じニコリのペンパ本マックロ1、1991年発行だから31年も前の本だ。よくも今まで在庫が残っていたものだが、その最後の1冊を直販ショップで購入(なのですでに表示はSOLD OUTになっている)。

 マックロは今ではニコリ本誌にもほとんど登場しない忘れられかけたパズルだが、昔よくやった記憶がある。真っ黒ではなく、たしかmathematical crossの略だ。たまたまニコリのバックナンバーを解いていて久々に出くわし、懐かしいなと思った。やってみるとおもしろい。名前の通り計算が必要なのがいい。昔はそれほど思わなかったが、この歳になってみるとこのくらいの計算を暗算で解くのがボケ防止に格好だ。これはいいぞもっと解きたいと思ったが、今ではマイナーなこのパズル、本誌には出てこないし残念だ。そうあきらめかけていたら、なんと直販ショップでこの最後の一冊を見つけたというわけだ。いやあ探してみるもんだ。

 

2022年10月29日 (土)

安南詰の不思議

 詰将棋パラダイス、11月号はまだ来ないので10月号の話題の続きを。変則ルールを扱うフェアリーランド、担当の片岩さんが毎月例題を取り上げて解説してくれている。これがぼくのようなフェアリー初心者にはとても役に立つ。

 

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図A 大野孝氏作安南詰7手(詰将棋パラダイス2022年10月号)

 

 今月の例題は大野孝氏作安南詰7手(図A)。安南ルールというのは「ある駒Aの直後(下)のマスに味方の駒Bがあるときは、AはBの動きになる」というもの。その他は普通将棋と同じルールで詰将棋を解く。たとえば図Aで攻方が33歩と打つと、下のマスには角があるので歩が角の動きになり、王手がかかる。一方受方は13歩が下のマスに飛があって飛の動きになっているので、これを同歩と取ることができる、という寸法だ。正解手順は、14飛同玉25角上15玉14金同歩33歩までの7手。最終局面が図B。

 

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図B 最終図(33歩打まで)

 

 図Bはいわゆる透かし詰(線駒による遠方からの王手)の局面で、たとえば24歩と合駒することは可能だが、24同歩成と取れば(図C)、できたと金がやはり角の上に乗っているので王手だから、この合駒は無効すなわち無駄合とみなされる(玉は歩の動きになっているので同玉とは取れない)。なので図Bの局面で詰みだ。

 

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図C 無駄合は取って詰み(24同歩成の局面)

 

 ところで、図Bは33歩と打った局面だ。これで詰みなら打歩詰ではないか。なら33歩は禁手で打つことができないのでは。片岩さんの解説では、この場合は24合駒を打つ余地があるので厳密には図Bは詰みではなく、打歩詰とはならないという。無駄合というのは詰将棋の手順を一意に確定するための方便であって、指将棋には無駄合という概念はない、だから逃れ手順が可能である以上まだ詰んではいない、すなわち打歩詰ではない。なるほどそう考えるのか。ずいぶん都合のよい解釈のようにも思えるが、たしかにルール上はそうだ。

 

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図D 受方が合駒を持ち合わせない場合

 

 それなら、受方に持駒がなかったらどうだろう(図D)。これだと24に合駒を打つことができないので逃れ手順は存在しない、すなわち詰みだ。ということはここでの33歩打は打歩詰の手ということになり指すことは不可だ。つまり、受方の持駒の有無で状況が変わるのだ。指将棋では合駒があれば詰まないのに、なくて詰んでしまうことが間々ある。それがこの場合は、合駒があると詰んで、合駒がないと詰まない、という逆の関係になっている。おもしろいものだ。

 

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図E 一路下へずらしたらどうなるか

 

 これだけでもおもしろいが、この話には続きがある。図Eは図Bの局面を一路下部にずらしたもの、すなわち34歩打で詰ませた局面だ。ここで25歩合と合駒をしたらどうだろう(図F)。

 

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図F 25歩合は有効

 

 25同歩と取るとその歩が角の動きになるので、この合駒は無駄合だから詰みだ...、ではない。この場合は、25同歩と取る手は二歩禁になって指せないのだ。すなわち25歩合は有効合で逃れということになる。図Bでは24同歩成と成って取れたので二歩にならなかったわけだ。なるほどー、おもしろいな。

 

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図G 王手がかかっていない!

 

 いやいや感心するのはまだ早い。この話にはさらに続きがあって、図Gだ。これは図Eに攻方19歩を追加した図だ。図Eでは25歩合が有効合で逃れだったが、図Gではそんなことをせずとも、攻方は16歩と玉を取ることができない。19歩があるために16歩が二歩禁になるからだ。王手どころか玉を取る手も禁手の場合は不可なのだ。ということは図Gでの34歩打という手は王手になっていない(次に玉を取れない)ので、そもそも詰将棋の手としては指せないことになる。

 いや~、安南詰は奥が深い、勉強になりました。

 

 

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