カテゴリー「音楽」の記事

2023年7月20日 (木)

PPM

 PPMというと何を思い浮かべるだろう。ウィキペディアで引くと10を超える略称がずらずらと並ぶ。ぼくにとっては長い間parts per millionすなわち百万分率だった。職場で頻繁にお目にかかっていた。でも、もうそんな時代は過ぎた。PPMといったらそれはピーター・ポール&マリーだろう。忘れていた彼らの音楽が脳内再生される。なつかしい。

 さる小説を読んでいたら、被害者の父母の名前がピーターとマリアだった。ずいぶんベタな名前だが、それを見てパッとぼくの脳裏に思い浮かんだのがPPMだった。もう何十年も聴いていない。そういえばマリーが亡くなったというニュースを聞いたおぼえがある。それもずいぶん前のことだったような。調べてみたら2009年9月16日没だという。14年も前のぼくの誕生日だ。

 PPMのアルバムはまだもっている。買ったのはたしか中学生の頃だ。200枚くらいあるLPレコードの中でもずっと最初の頃だ。物入れの隅で埃をかぶっていたレコードプレーヤーを引っ張り出して、何十年ぶりかでミニコンポにつないでかけてみた。演奏が流れ始めると瞬時に時間が巻き戻る。50年以上前に繰り返し繰り返し聴いた音楽が、まだ体に沁みついている。ちゃんと歌詞もおぼえていて一緒に口ずさめる。

 彼らの数々の反戦歌を聴いていると、どうしてもその時代を思い出してしまう。ベトナム戦争や70年安保の頃、日本でも反戦フォークが全盛だった。あれほど戦争はいけない戦争はやめようとみんな歌っていたのに、50年以上たっていまだに戦争が続き、人は殺しあっている。人間はこんなにも歴史からなにも学べないのかと絶望的になる。

 

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 東芝BP-9726

2020年11月30日 (月)

札響定期のいま

 ローカルなニュースだけど、札幌交響楽団(札響)の定期公演がこれまでの毎月金曜夜・土曜昼の2回から土曜夜・日曜昼に変更になるのだそうだ。金曜夜の入場者数の減少が理由で、2019年度の平均入場者は土曜1300人に対し、金曜950人とのこと。キタラ(札幌コンサートホール)のキャパが2000人だから、金曜夜は半分もはいっていなかったわけだ。

 ぼくは以前札響定期会員だったので、都合がつく限り毎月金曜夜の公演を聴いていた。記録を調べたら2013年シーズンを最後に退会したのだった。このブログにも以前書いたエントリがいくつもある(たとえばこれとかこれ)。やめたのにはちょっと事情があったのだが、それはともかく当時は結構客がはいっていた記憶がある。少なくとも半分以下なんてことはないな。ただ、年寄りが多いなとは感じていたから、年々高齢化が進んで平日夜は敬遠されるようになっているのかもしれない。

 札響のWebページをみると速報としてこのニュースが載っていて、土曜は17:00開演、日曜は13:00開演だそうだから、土曜は夜というより夕方というべきか。これなら19時半くらいには終わるからいいかもしれない。あと、年8回の定期(ぼくが行ってた頃は10回だった)のほかに、年4回平日夜に新・定期演奏会というのを今年からやっているらしい。こちらは会場がキタラじゃなくてヒタル(札幌文化芸術劇場)だ。アクセスを考えるとキタラよりずっと便利だし、年4回くらいなら都合をつけて行けそうだから、ぼくも退職前だったら断然こっちだな。
 来年度のプログラムを見てたら、なんと10月定期はハインツ・ホリガーの指揮(曲目未定)だと。オーボエ吹いてくれるんならぜひ行きたいけど。

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コロナの影響はここにも(札響Webページより)

 

2020年3月31日 (火)

YAMAHA A1

 25年以上にもわたって愛用してきたわが家のYAMAHA A1が今日旅立った。というのはオーバーで、実際は娘たちが家を離れてから10年以上はほとんど弾き手がいないまま、最近は調律もしていない。事情があって置いたままになっていたのを今回やっと手放すことに。査定してもらったら意外な高値にびっくり。ピアノという楽器の寿命の長さに感心してしまった。
 今後どなたの手に渡るのかわからないが、末永くご愛用ください。

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長い間お疲れさま

 

2020年1月19日 (日)

劣化

 先ごろ話題になっていたCD保護用のウレタンフォーム劣化問題。うちのCDも一部ボロボロになっていて、チェックして全部取り除いた。表面は惨憺たるありさまだが、幸い再生面には影響がなくて普通に再生できて一安心した。ポリウレタンといえば経年劣化でベタベタになって始末の悪いやつという印象があるが、こんなところにも伏兵がいたとは。いっそ分解してほしい容器とか袋に利用できないものなのだろうか。
 そういえば近年はCDで音楽を聴くことがほとんどなかった。最後に買ったのっていつだろうかというくらいだ。そもそもCDには寿命があって、特に初期の中心穴まで銀色のものは対策が施されていないので、早晩劣化して再生できなくなる恐れがあるのだそうだ。そうならないうちに音声ファイルとして取り込んでおけばいいのだろうが、一枚一枚それをやるのも面倒だ。それにCDの劣化より自分の劣化の方が早いのではという問題もある。
 トシをとると誰しも耳の聞こえが悪くなるので、ぼくも左耳の高音域が人間ドックの聴力検査で要注意のマークがつくようになった。特に日常生活で不自由を感じることはないが、ひょっとしてオーケストラの音楽を普通に聴いているつもりでも実は細部が聞こえていないのではという懸念がでてきた。7年前にこのブログを書いていたころは、札響の定期会員で毎月の定演を聴きに行っていたものだ。その時に感じたのは、会場を埋めている多くの会員が年寄りばかりだなということだった。当時は、年寄りは暇だからだろうなくらいの感慨しかなかったが、今のぼくより年長であろう多くの人々はちゃんと演奏が聞こえていたのだろうか、それとも実は聴いているつもりだけだったのだろうか、と考えさせられてしまう。
 目の方も加齢とともに老眼や白内障などの問題が生じてくるが、きちんと矯正すればよほどのことがない限り本が読めなくなったりすることはないだろう。だけど、耳は補聴器等で矯正したとして、若い頃のように幅広い音域に渡って不自然なく音楽が聴けるようになるとは思えない。耳がこれ以上劣化しないうちに好きな音楽を聴いておいた方がいい気がしてきた。

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劣化CD

 

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