カテゴリー「大学・教育」の記事

2023年4月22日 (土)

@Frontier終了

 北大の卒業生登録システム@Frontierが終了した。それとともに、付随していた@frontier.hokudai.ac.jpのメールアドレスが突然使用できなくなった。このアドレスはもともとgmailのシステムを用いて機能していたものだが、昨日gmailのメール画面からログインしようとしたところ、そもそもアカウントが消えていて、管理者に問い合わせてくださいと出る。なるほどね、そうなったか。

 実は、ひょっとしたらと予想はしていた。今月初めに大学の後輩からメールがあって、そのときに@frontierは廃止になるそうですよという話をきいていた。そんな話は知らないぞと思って、webページをみてみたらなんと3月末で廃止と書かれていてびっくり。Web上での告知は以前からされていたようだが、そんなものはふだんチェックしていないし、メール等での直接連絡はまったくなかったからだ。でもその時すでに4月になっていたし、まだメールは使えていたので、そのうち連絡があるのかなと思って放っておいた結果がこうなった。

 HP上の告知だけで直接連絡なしに廃止というのも乱暴な話だ。ぼくは@frontierメールそのものはすべて別アドレスに転送してあるので、過去のメールがなくなったわけではなく、@frontierのメールボックス独自のラベルでのフォルダ分けがなくなってしまったのが多少面倒だというていどで、あとはここを連絡先にしてあるところにアドレス変更のお知らせをしなければならないくらいだが、突然アカウントが廃止されてしまって困っている人もいるのではないだろうか。

 というわけでjunkchem@frontier.hokudai.ac.jpは使用不可ですので、ぼくへの連絡は右下ブログパーツの「メール送信」のアドレスへお願いします。

 

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終了した@Frontierページ

2023年1月13日 (金)

名誉教授

 久々に元の職場の事務方からメールがきていた。何かと思ったら、情報企画課からの通知で、名誉教授の身分で取得している情基センターの学内ネットワークIDが2月末で廃止されることになったとのことだ。昨今のネットワークへの不正アクセスの増加等への対処として、大学にもサイバーセキュリティ対策の強化が要請されていることによるものだ。なるほど。それは理解できる。名誉教授といってもきちんとアカウントの管理ができる人ばかりではないかもしれないし、危なっかしいので整理したいと思っても無理からぬところだ。

 だいたいが名誉教授というものは、ほんとに何の意味があるのかよくわからない身分だ。教授として5年以上在籍さえすれば誰でもが資格がある。もちろん顕著な教育・研究業績がある者とかいう審査項目があるのだが、他の部局は知らずぼくのいた部局では実際に申請して断られた話など聞いたことがない。定年退職した教員のほとんどが該当することになるから、どれだけの数がいるのやら。石を投げたら当たるくらいいそうだ。5年務めただけで名誉社員だの名誉会員だのにしてくれる組織などほかにあるのだろうか。そんな人たちにセキュリティリスクを負ってまで過剰のサービスをする必要はない。

 ぼくもアカウントはもっているが実際に使ったことは皆無だし、廃止されても実害はない。それとは別に図書館のリモートアクセスサービスは便利に利用させてもらっているが、こちらは情基センターのIDとは別なので、そちらは従前通りということで安心だ。名誉教授の恩恵というのはぼくにとっては図書館のインフラを在職時同様に使わせてもらえることに尽きる。そういえば写真入りの身分証というのをもらったけど、何に使うんだろう。

 

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使途不明のプラスチックカード

2022年4月28日 (木)

20万円じゃなくてもいいんだって

 北海道大学エルムの森プロジェクトという壮大な名前のプロジェクトの寄附依頼と案内が札幌同窓会(北大農学部の同窓会)から届いた。エルムの森プロジェクトというのは、農学部本館のすぐ東側にある歴史的建造物である旧昆虫学及養蚕学教室と旧昆虫標本室を改修のうえ、北海道ワイン教育研究センターとして利用しようというものだ。このセンターは、北海道のワイン産業振興のための教育研究を推進するための産官学プロジェクトの拠点として設置されるもので、建物の補修費用3億円のうち国庫補助による1億円を除いた残り2億円に北大フロンティア基金による寄附金を充当する計画となっている。先日の報道発表では1口20万円で寄附を募っているとあったために、金額に対する問い合わせが殺到したそうで、今回の案内では金額に指定はないことが改めて明記されていた。
 趣旨には賛同するにしてもさすがに1口20万円では二の足も三の足も踏む人が多かったものとみえる。20万円寄附すれば北大産ハム・ソーセージやシードルを木箱に詰めた都ぞ弥生セットを返礼品としてお届けするという企画がひとり歩きして、最低20万円のような印象を与えてしまったために、追加で訂正のお知らせを送付したということらしい。20万円くらいポンと出せそうな要職にある同窓生が1000人くらいは....、いないのかな。ということで金額は問いませんからどうかご協力を。え、お前はって?(笑)

 

 

2022年1月28日 (金)

試験監督受難

 う~ん、しかしこれは全国の試験監督を震撼させる事件だな。
 一部で天候の影響があったものの、大きな混乱もなく無事に終わったと思われていた共通テスト。世界史の問題の画像が試験中に複数の大学生に解答依頼で送られていたというからびっくり。画像の角度や解像度などから、発覚しにくいスマートグラスなどのウエアラブル端末では、すわ組織的犯行か、などと憶測を呼んでいたが、わかってみれば単独犯で、単に上着の袖の下からスマホで撮った動画から静止画を切り出して送信していたのだという。

 となるとこんどは、撮影だけならともかくこれら一連の動作を試験時間内に行って、なんで見つからなかったのだろう、という疑問がわく。試験監督は何をしていたのかと。いやいや、それほど簡単な話ではないんだなこれは。試験会場や座席配置にもよるけれど、試験監督は何でも見えるかというとそんなことはない。受験生が顔を伏せて屈みこむように机に向かっていたら、手元なんかほとんど見えやしない。ただでさえ集中を乱すとかいって机間巡視を制限されているのに、近づいて手元をのぞき込むわけにもいかない。

 あやしいと思っても個別注意はできないことになっていて、全体に向けて注意喚起をすることしかできない。よほど物証とか自信をもって現行犯と確定できないと、個別に摘発するのは難しいだろう。なにより勇気がいる。今回、容疑者が名乗り出たことで試験会場が特定されるから、当然そこの試験監督が事情聴取されるのだろうな。もう気の毒としか思えない。別にさぼっていたわけではないだろうに。まさか懲戒処分なんてことはないだろうけれど、寛大な処置をお願いしたい。

 ぼくも現役時代は何度も試験監督をやったが、あれほどいやなものはない。何より緊張するし、無事に終わってあたりまえ、何か問題が起きたら大変だ。分厚い事例集なんて渡されたって覚えきれるものではないし、とっさの対応を迫られることもある。たいていは何事もなく終わるけれど、何回か試験時間内に問題が起きたこともある。今思い出してもぞっとする。ほんと受験するほうがよほど楽だと思った。試験監督に駆り出される全国の先生方、本当にごくろうさまです。

 

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問題の画像(東大生提供)(読売新聞

 

2021年12月25日 (土)

七十従心に向けて

 10月下旬のある日、元の職場のI氏から、同窓会誌に寄稿してくれないかという依頼メールがはいった。北大農学部には札幌農学同窓会という同窓会組織があり、2年に一度同窓生の寄稿を集めた会誌を発行している。今年がその発行年にあたるのだ。だまっていても原稿が集まるなどということはないので、その時期になると各学科長から研究室あてに原稿を書いてくれそうな卒業生を推薦するようにと号令がかかる。ぼくも現役時代はそのたびごとに心当たりの卒業生にお願いをして回ったものだ。因果は巡る。そのお鉢が今度はこっちへ回ってきた。

 しかしこんな時期だったかな。しかも〆切が11月第1週だという。もう10日ちょっとしかない。いくらなんでもそんな急な依頼はありえないだろう。同氏は同窓会の理事も務めているそうだから、これはなんらかの急な事情で原稿が足りなくなったのだな。無理なら断っていいとのことだったけれど、どうせ暇はあるでしょと足元を見透かされているのが見え見えだ。I氏とは長い付き合いだし、それより何よりこれまで卒業生たちにさんざん寄稿依頼をしてきた手前、自分は書きませんとは口が裂けても言えず、引き受けることとなった。

 その寄稿「七十従心に向けて」が掲載された札幌農学同窓会誌2021年第25号が出来上がって、昨日届いた。A5判204ページという分厚さにまず驚く。むむと思って2年前の前号を引っ張り出してみたら、全138ページだったから1.5倍近い増量である。なんだよ、こんなに内容が充実しているならぼくなんぞのしょうもない駄文なんて不要だったのでは。しかも送稿後に編集担当のH氏からたってのお願いがあって、いらぬ写真まで送ってしまったし。それはともかく力作が並ぶ本誌は読みでがあるので、機会があればぜひ手に取って...といいたいところだが、同窓会員以外が目にする機会はほとんどないかも(過去の会誌会報類を札幌同窓会のwebページで公開する計画はあるらしい)。

 

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札幌同窓会誌第25号 

2021年1月16日 (土)

大学入学共通テスト初日

 結局センター試験と何が変わったのかよくわからない大学入試共通テストの今日が第1回の初日。おりしも北海道北部は猛吹雪の悪天で、稚内市にある稚内北星学園大学会場での試験は中止となり、30日に再試験が行われることになった。明日の2日目はいまのところ実施予定だそうだ。1会場がまるまる再試験になるのは、共通一次試験以来初めてのことで、前代未聞の珍事となった。

 天気が相手ではいかんともしがたいので、誰が悪いというわけではないが、そもそもこんな時期に全国統一試験を行うのがやっぱりおかしい。あまりにも環境が違いすぎるし、これで公平性が担保されていると言えるのだろうか。雪国の受験生はどれだけ神経をとがらせてストレスを抱えていることか。稚内市在住の受験生はまだしも、近隣町村から前泊して臨んでいる高校生だっているだろうに、また2週間後とは負担だってバカにならない。

 大学入試センターのwebページによると、北海道は札幌、江別、千歳、岩見沢、小樽、苫小牧、室蘭、函館、旭川、名寄、稚内、帯広、釧路、北見の各市に試験場が設置されている。ずいぶんあるようだが、振興局(旧支庁)でいうと、桧山、留萌、日高、根室管内にはひとつもない。どういう区域分けになっているかわからないが、たぶん桧山の子は函館、留萌は旭川、日高は苫小牧、根室は釧路まで受験しに行くのだろう。稚内はまだ会場があるだけいいともいえる。

 釧路の人口減の話を書いたばかりだが、桧山はすでに鉄道がないし、留萌も廃線前提に協議中、日高、根室も単独では維持困難線区だ。政府の施策には地方創生、子育て支援、教育の機会均等など、耳障りのいいお題目が並ぶが、はたしてこういう地方で子育てをする意欲が湧くものだろうか。

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稚内北星学園大学の告知(大学webページより)

2020年12月 2日 (水)

第41回石橋湛山賞

 このほど、著作『日米地位協定――在日米軍と「同盟」の70年』(中公新書、2019年)で第41回石橋湛山賞を受賞された琉球大学の山本章子准教授のことがニュースになっていた。

 授賞式は10月23日なのになんで今ごろと思ったら、大学Webページに掲載される受賞コメントの、
「地位協定の最前線に立たされるのが国ではなく自治体であることがこの問題の本質。国が国民を守らないから、地方自治体が住民を守るために苦心しなければならない」、
という部分が大学側に当初問題視され、「誰が見ても誤解を生じさせない内容にする必要があった」という理由で、表現を改めるよう要請されたのだが、受賞者の拒否によってそれが撤回されて、結局12月1日になってそのままの形で掲載されたという話だ。

 原文はしごく妥当な内容で、誰が見ても誤解が生じようがないわかりやすい表現としか思えないので、そのまま掲載されることになったのは当然だろう。沖縄の米軍基地問題については、国と県の意見が合わない部分が多々あるし、こういうことがあると琉球大は国立大学なので国の方針に配慮しなければならないこともあるのではと勘繰ってしまう。もとより学術研究は国にも県にも媚びずに独立してあるべきものであり、毅然とした山本氏の姿勢は当然としかいいようがないが。

 この受賞著作は実はぼくも読んでいて、感心した話はブクログに書いた。とても読みやすく考えさせられる。未読の方はぜひご一読をお薦めしたい。石橋湛山記念財団のwebページにあった受賞者略歴によると、氏は北海道出身とのこと。同じ道産子の一人としてまことに誇らしい。受賞おめでとうございます。

 

2020年10月25日 (日)

黒沢先生の訃報

 以前のエントリで坂村貞雄先生の訃報を北大時報で知った話を書いたけど、こんどは名誉教授黒沢悦郎先生の訃報が、同じ北大時報の8月号に載っているのを見つけた。時報は毎月Webで公開されているが、めったに読みにいくことはないので、今まで知らなかった。しかも亡くなられたのは昨年12月24日(享年93歳)だという。

 黒沢先生はずっと理学部で教鞭をとられていて、ぼくは教養部の授業で有機化学を教わった。この授業がぼくの大学での有機化学との出会いであり、そのときの強烈な感動が後々自分の専門分野を決めるときの最初のきっかけとなった話は、札幌同窓会誌に書いて、おもしろ有機化学ワールド(化学よもやま話「科学の美しさ」)にも公開しているので、そちらをご覧ください。

 拙著「ビギナーズ有機化学」のまえがきに、有機化学のおもしろさを教えていただいた方として、黒沢悦郎、正宗 直、市原耿民、西田進也の諸先生のお名前を掲げて感謝の意を表してあるが、これで4人全員が鬼籍に入られたことになる。謹んでご冥福をお祈りいたします。

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野の花寄せ植え(画像と記事は関係ありません)

 

2020年10月15日 (木)

ホームカミングデーセット

 寒い一日。朝、手稲山が初冠雪といっていた。平年より1日、昨年より22日早いそうだが、昨年は記録的に遅かったのであって、まあこれが平常だろう。すでに雪虫が飛び始めているし。
 時雨模様の日が続いていたので、外を走ったのは4日ぶりだ。夕方の気温は10 ℃を切っていたし、風が吹いて、長袖ジャージに薄手の手袋をはめても寒いくらい。ついこの間までTシャツで走っていたのがうそのようだ。
 やれやれと家に帰りついたら、北大からごほうびが届いていた。ホームカミングデーセット。今年のホームカミングデー2020は9月26日の予定だったのがコロナ禍で中止になり、希望者に資料とトートバッグを送付するのみとなったもの。トートバッグはこの時勢に何かと便利。ちょっと色合いが地味でせっかくのデザインが目立たないのが惜しいけど、ありがたく使わせていただきます。

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送付内容

 

2020年9月20日 (日)

北大鉄研50周年

 昨日、レターパックで立派な冊子が届いた。開けてみて厚さと重さにびっくり。北海道大学鉄道研究会50周年記念誌だ。内容も豊富でとても1日では読み終わらない。懐かしい写真がいっぱい。
 北大鉄研は1970年の創部で今年50周年を迎えた。計画されていた特別列車運行などの記念行事はすべて新型コロナ騒動のために中止となり、かろうじて記念誌のみが発行された。これだけのものを執筆・編集するのは大変なご苦労だったろう。中心となった現役生たちに心からの敬意と感謝を贈りたい。
 ぼくが鉄研に入会したのは北大に入学した1973年だから、まだできたばかりの頃で創部メンバーがまだ在籍していた。クラーク会館集会室であった毎週の例会に集まるのは10数人と小規模だったが、気安い先輩同輩後輩方ばかりで楽しい時間を過ごさせてもらった。
 当時はまだ蒸気機関車が現役で走り、北海道内を隅々まで走っていたローカル線も健在で、本州連絡はもちろん青函連絡船だった。現在の大幅に縮小されてしまったJR北海道の路線網、それもさらに廃止計画が進んでいる状況をみるとまさに今昔の感がある。50年の年月は長い。その長い時間をメンバーを入れ替わり入れ替わりしつつ走り続けた北大鉄研50年、おめでとう。

200920
北海道大学鉄道研究会50周年記念誌

 

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